ブロックストレージ(IO性能確保)¶
概要¶
概要¶
本サービスは、ロジカルネットワーク経由でiSCSIプロトコルにより接続可能なブロックストレージサービスです。
- ストレージIO制御を適用することにより、高IOPSの性能(2 IOPS/GB、4IOPS/GB)を提供します。
- ボリューム毎に最小100GBから最大12,000GBまでの容量を提供します。
- ボリュームは、物理冗長性を確保するアベイラビリティゾーン(ゾーン/グループ)に対応します。
- 仮想ストレージという論理モデルにより、物理構成、物理収容を意識することなくロジカルネットワークにボリュームを追加することができます。
- ボリューム毎にスナップショットを取得し、復旧することができます。
- 本サービスは、GUI、APIから申し込み、解約が可能です。
下記の利用用途例に応じて、ベアメタルサーバー、仮想サーバーから使用することができます。
- データベースが必要とする外部ストレージ
- 致命的なサーバ故障によるデータ消失対策としての外部ストレージ
- ハイパーバイザーのデータストア用外部ストレージ
- OLTP、データマイニングなどのデータ分析用外部ストレージ
特長¶
IO性能確保
- お客さまは、ストレージのIO性能を他のお客さま、他ボリュームへの負荷状況による影響を受けず安定的にお使いいただけます。
- ストレージ側にて他の負荷影響を受けないストレージIO性能を予め設定して確保しています。
- ストレージIO性能は、以下のアクセスパターンの場合の値となります。お客さまの使用条件や、サーバ、ネットワークの状態によっては、実際のIO性能は異なります。
- 【アクセスパターン】 ブロック16KB、ランダムアクセス100%、Read 80%
シンプルなメニュー構成
- ボリュームの容量変更はサービスとして提供せず、ボリュームの作成、削除のみとすることで、分かりやすい操作と料金体系を提供します。
利用できる機能¶
- 本サービスは、GUI/APIからの申し込みにしたがって、提供いたします。
- お客さまは1のロジカルネットワークに対して、1の仮想ストレージを接続して使用することができます。また、1の仮想ストレージに対して1または複数のボリュームを作成して使用することができます。
- お客さまは、仮想ストレージを作成した後に、ボリュームを作成する必要があります。
- 本サービスが接続するロジカルネットワークは、データプレーンとストレージプレーンの2種類があります。データネットワークは、外部ネットワークへの接続のユースケースであり、ストレージネットワークは、サーバ・ストレージ間通信に特化するユースケースが想定されます。
- なお、データプレーンとストレージプレーンのMTU値はロジカルネットワークのサービス説明書を参照してください。
機能一覧¶
ストレージ(ブロック・IO性能確保)は、Enterprise Cloud2.0のメニューで提供される、外部ストレージのメニューです。メニューにて利用できる機能は、大きく分けて以下の4機能です。
機能 | 説明 |
---|---|
仮想ストレージの管理機能 | お客さまは、1のロジカルネットワークに対して、1の仮想ストレージを作成できます。
また、作成した仮想ストレージの削除、設定内容の編集を行うことができます。
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ボリュームの管理機能 | お客さまは、1の仮想ストレージに対して複数のボリュームを作成することができます。
また作成したボリュームの削除、設定内容の編集を行うことができます。
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スナップショットの管理機能 | お客様は、ボリューム毎にスナップショットを取得することができます。
- ボリューム容量を1とした場合、最大0.3のスナップショット容量を上限に、GUI/APIからボリュームのスナップショットが取得できます。
- スナップショット容量の95%を超えた場合、95%になるまで、古い順番で、自動的にスナップショットは削除されます。自動削除されたスナップショットは自動削除済としてスナップショットの一覧に表示されます。
お客様は、既存のボリュームの詳細表示から、そのボリューム配下に取得されたスナップショットの合計使用容量をパーセント表示で確認できます。
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API | お客さまにて、本サービスをセルフマネジメントするための機能を、APIにて提供します |
各機能の説明¶
仮想ストレージの管理機能¶
機能 | 設定 | 説明 | |
---|---|---|---|
仮想ストレージの作成 | 仮想ストレージの作成 | (新規・追加) | お客さまは、1のロジカルネットワークに対して、1の仮想ストレージを作成できます。 |
ネーミング | 名前 | お客さまは、仮想ストレージの名前を任意に付与できます。
(1-255文字の文字列。アルファベット,数字,ハイフン,アンダーバーのみ使用可能(空白は不可)。先頭文字はアルファベット。)
なお、テナント内でユニークな名称を指定する必要があります。
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メモ | 説明 | お客さまは、仮想ストレージの説明を記入・保存することができます。
(半角英数記号(※1)で255文字まで入力可能です。)
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ボリューム種別の選択 | ボリューム種別 | お客さまは、ボリューム種別を選択して使用することができます。(将来的には様々なボリューム種別が選択できるようになります。) | |
ネットワークの設定 | ロジカルネットワーク Network/サブネット | お客さまは、ロジカルネットワーク上に作成されたロジカルネットワークID, サブネットに仮想ストレージを紐づけることができます。
仮想ストレージのルーティング設定は Host Routes にて設定してください。
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IPアドレスプールの設定 | IPアドレスプール・IP Address Pool | お客さまは、仮想ストレージとして使用するIPアドレスのプール(範囲)を指定できます。
なお、IPアドレスの範囲はサブネットのCIDR範囲内で30個までとなります。
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スタティックルートの設定 | 追加のルート設定 | お客さまは、スタティックルートを指定することができます。
1の仮想ストレージにつき5個までとなります。
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仮想ストレージの削除 | 仮想ストレージの削除 | (削除) | お客さまは、作成した仮想ストレージを選択して、削除することができます。
ボリュームが存在する場合、仮想ストレージは削除できません。
仮想ストレージを削除しても、ロジカルネットワークとサブネットは削除されません。
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仮想ストレージの編集 | 一覧の表示 | (参照) | お客さまは、仮想ストレージを一覧で参照することができます。 |
詳細情報の表示 | (参照) | お客さまは、選択した仮想ストレージの詳細情報を参照することができます。 | |
詳細情報の編集 | 名前/説明/ボリューム種別/IPアドレスプール/追加のルート設定 | お客さまは、選択した仮想ストレージの詳細情報を編集(設定変更)することができます。
IPアドレスプールは拡張はできるが、縮小はできません。(IPアドレスの個数が同じ、もしくは増えた場合でも、元の範囲(レンジ)が狭まることは許容されません。)
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ボリュームの管理機能¶
機能 | 設定 | 説明 | |
---|---|---|---|
ボリュームの作成 | ボリュームの作成 | (新規・追加) | お客さまは、1の仮想ストレージに対して複数のボリュームを作成することができます。
ボリュームの個数に制限はありません。
iSCSIターゲットとして、ターゲットIPアドレスをボリューム毎に割り当てます。
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ネーミング | ボリューム名 | お客さまは、ボリュームの名称を任意に付与することができます。
(1-255文字の文字列。アルファベット,数字,ハイフン,アンダーバーのみ使用可能(空白は不可)。先頭文字はアルファベット。)
なお、テナント内でユニークな名称を指定する必要があります。
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メモ | 説明 | お客さまは、仮想ボリュームの説明を記入・保存することができます。
(半角英数記号(※1)で255文字まで入力可能です。)
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iSCSIイニシエーターのアクセス制御 | イニシエーターIQN | お客さまは、ボリューム毎に接続可能なiSCSIイニシエーターの限定(アクセス制御)が可能です。(最大IQN 32個)
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サイズの選択 | 容量(GB) | お客さまは、ボリュームのサイズを選択することができます。
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IO性能の選択 | IOPS/GB | お客さまは、ボリュームのIO性能(2または4)を選択することができます。
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グループの選択 | ゾーン/グループ | お客さまは、ボリューム毎にグループを選択することができます。 | |
ボリュームの削除 | ボリュームの選択 | (削除) | お客さまは、作成したボリュームを削除することができます。
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ディスク内データの消去 | (削除) | 弊社では、削除したボリュームのデータは削除いたしません。 | |
ボリュームの管理 | 一覧の表示 | (参照) | お客さまは、ボリュームを一覧で参照することができます。 |
詳細情報の表示 | (参照) | お客さまは、選択したボリュームの詳細情報を参照することができます。 | |
詳細情報の編集 | ボリューム名/説明/イニシエーターIQN | お客さまは、選択したボリュームの詳細情報を編集(設定変更)することができます。 |
※1 入力可能文字:abcdefghijklmnopqrstuvwxyzABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ0123456789!”#$%&’()*+,-./:;<=>?@[]^_`{|}~
および、空白(space)、 改行 (LF,CR)、タブ(HT)
スナップショットの管理機能¶
機能 | 設定 | 説明 | |
---|---|---|---|
スナップショットの取得 | スナップショットの取得 | (新規・追加) | お客さまは、1の ボリュームに対して複数のスナップショットを作成することができます。
1のボリュームあたり、最大取得可能スナップショット数は100 です。
スナップショットに保存可能な容量はボリュームサイズの30%に制限され、スナップショット容量が95%を超えると、ナップショットは最も古い順に95%未満になるまで自動的に削除されます。自動削除されたスナップショットは自動削除済としてスナップショットの一覧に表示されます。
自動的に削除されたスナップショットは、一定期間が経過すると、一覧表示や詳細表示に現れなくなります。
自動的に削除されたスナップショットに対して、一覧表示や詳細表示に表示されている間は、削除を実行し、即座に非表示にすることができます
|
ネーミング | スナップショット名 | お客さまは、スナップショットの名前を任意に付与することができます。
(1-255文字の文字列。アルファベット,数字,ハイフン,アンダーバーのみ使用可能(空白は不可)。先頭文字はアルファベット。)
なお、テナント内でユニークな名前を指定する必要があります。
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メモ | 説明 | お客さまは、スナップショットの説明を記入・保存することができます。
(半角英数記号(※1)で255文字まで入力可能です。)
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スナップショットからの復旧 | スナップショットの選択 | (復旧) | お客様は、取得済みのスナップショットを、取得元のボリュームに対してリストアすることができます。リストアされたボリュームは、リストアしたスナップショット取得時のデータに復旧します。
リストア対象のボリュームに複数のスナップショットが存在する状況下で、リストアを実施した場合、リストアしたスナップショットよりも新しいスナップショットは自動的に削除されます。(対象ボリュームがリストア対象のスナップショット取得時の状態に復旧するため)
自動的に削除されたスナップショットは、一定期間が経過すると、一覧表示や詳細表示に現れなくなります。
自動的に削除されたスナップショットに対して、一覧表示や詳細表示に表示されている間は、削除を実行し、即座に非表示にすることができます
|
スナップショットの削除 | スナップショットの選択 | (削除) | お客さまは、作成して利用可能となったスナップショットを削除することができます。
容量超過、またはリストアによって自動削除されたスナップショットについても削除を実行することができ、成功すると非表示にすることができます。
|
スナップショットの管理 | 一覧の表示 | (参照) | お客さまは、スナップショットを一覧で参照することができます。
|
一覧の表示 | (参照) | お客さまは、選択したスナップショットの詳細情報を参照することができます。
個別スナップショットの詳細表示で、スナップショットが使用している容量が確認できます。
お客様は、既存のボリュームの詳細表示から、そのボリューム配下に取得されたスナップショットの合計使用容量をパーセント表示で確認できます。
|
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詳細情報の編集 | スナップショット名 | お客さまは、選択したスナップショットの詳細情報を編集(設定変更)することができます。
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※1 入力可能文字:abcdefghijklmnopqrstuvwxyzABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ0123456789!”#$%&’()*+,-./:;<=>?@[]^_`{|}~
および、空白(space)、 改行 (LF,CR)、タブ(HT)
メニュー¶
メニュー、プラン¶
メニュー | フレーバー | 容量 (GB) | 課金単位 |
---|---|---|---|
ストレージ (ブロック・IO性能確保) | 2 IOPS/GB | 100 GB | 分課金 |
2 IOPS/GB | 250 GB | ||
2 IOPS/GB | 500 GB | ||
2 IOPS/GB | 1,000 GB | ||
2 IOPS/GB | 2,000 GB | ||
2 IOPS/GB | 4,000 GB | ||
2 IOPS/GB | 8,000 GB | ||
2 IOPS/GB | 12,000 GB | ||
スナップショット(2 IOPS/GB) | 1GBあたり | 日課金 | |
4 IOPS/GB | 100 GB | 分課金 | |
4 IOPS/GB | 250 GB | ||
4 IOPS/GB | 500 GB | ||
4 IOPS/GB | 1,000 GB | ||
4 IOPS/GB | 2,000 GB | ||
4 IOPS/GB | 4,000 GB | ||
4 IOPS/GB | 8,000 GB | ||
4 IOPS/GB | 12,000 GB | ||
スナップショット(2 IOPS/GB) | 1GBあたり | 日課金 |
申し込み方法¶
- お客さま自身の操作により、GUI/API経由で、作成、削除、変更の申し込みを実施いただけます。
- IO性能(フレーバー)、容量(サイズ)を変更することはできません。変更したい場合は、新たにボリュームを作成して、データを移行した後に古いボリュームを削除してください。
- 12,000GBを超えるボリューム容量は現時点では提供していません。
- なお、ロジカルネットワーク数の最大はロジカルネットワークのサービス説明書を参照してください。
対象 | 種別 | 説明 | 申し込み数量(個) | 申し込み容量(GB) | ||
---|---|---|---|---|---|---|
最小 | 最大 | 最小 | 最大 | |||
仮想ストレージ | 作成(新規・追加) | 仮想ストレージを作成する | 1(必須) | ロジカルネットワーク数 | ー | |
削除 | 仮想ストレージを削除する | 1 | ー | |||
編集(変更) | 設定変更のみ可能(ネットワーク設定を除く) | 1 | ー | |||
ボリューム | 作成(新規・追加) | ボリュームを作成する | 1(必須) | 制限なし | 100 | 12,000 |
削除 | ボリュームを削除する | 1 | ー | |||
編集(変更) | 設定変更のみ可能(容量の変更は不可) | 1 | ー | |||
スナップショット | 作成 | スナップショットを作成する | 1(必須) | 100 | 1 | ボリュームを1とした場合、最大0.3のスナップショット容量が上限
|
復旧 | スナップショットからボリュームにデータを復旧する | 1 | ー | |||
削除 | スナップショットを削除する | 1 | ー | |||
編集 | 設定変更のみ可能 | 1 | ー |
ご利用条件¶
料金¶
月額費用¶
ボリューム
- サービスの提供料金は、ボリュームごとに発生します。
- ボリュームのIO性能(フレーバー)とサイズ(容量)に応じて月ごとに課金いたします。
- 月ごとの利用料金は、当月内に利用した利用時間に応じた、月額上限付分課金となります。
スナップショット
- サービスの提供料金は、ボリュームごとに発生します。
- 当社が任意のタイミングで、日単位のスナップショット容量の最大値を測定し、当該月の合計総容量に対し、1日あたりのGB単価により、月ごとに課金いたします。
- スナップショットの利用状況に応じて容量が変動する従量課金です。
サービス提供の品質¶
制約事項¶
ご利用前の注意点¶
データのバックアップは全てお客さま責任となります。
ボリューム利用開始後のIO性能(フレーバー)、サイズ(容量)変更はできません。
仮想ストレージ、ボリュームの作成、削除の申し込み完了後に取り消しはできません。
仮想ストレージ、ボリュームの作成、削除、編集はテナント毎に処理を行うため、APIにより同時、複数の処理を実行する上で支障が生じる場合があります。
サーバー、ネットワーク環境の影響を受けることから、特定の読み書き(ストレージIO)をストレージ側で保証することはできません。
スループット性能は確保していないため、他のお客様の負荷状況により影響を受ける可能性があります。
スナップショット機能は、システムにおけるデータ整合を保証しません。
ボリューム配下にスナップショットが存在する場合、そのボリュームは削除できません。
RDBMSなどアプリケーションによっては、スナップショット取得前に静止点を作る必要があります。
- スナップショット機能を用いた運用を実施する場合は、お客様にてアプリケーションを含めたリカバリ試験を実施することを推奨します。スナップショット機能は、ユーザーのエラーやデータの破損が発生した際に高速にデータ回復に用いられ、これを実現するために、ボリュームと同一の物理機器内にスナップショットを取得します。このため、スナップショットを用いたデータの回復性は、物理機器障害の影響を受ける場合があります。データを二重に別の外部媒体に保管するバックアップとは異なります。
動作確認済み環境¶
- 利用するIPアドレス(IPv4)をお客さまに指定いただきます。
- Storageメニューのご利用にあたっては、使用しているOSからパッケージのインストール、設定等を実施してください。「チュートリアル6章 ストレージのご利用方法」参照
- 本サービスにてマウント試験を実施しているiSCSIイニシエーターは下記のとおりとなります。
OSバージョン |
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Cent OS Server 7.1-1503 |
Windows Server 2012 R2 |
Ubuntu Server 14.04 |
Red Hat Enterprise Linux server 7.1 |