1.5. 利用モデル例

 利用用途別に利用サービスの組み合わせ例を紹介します。
検証環境・開発環境として利用したい場合
必要な機能・要望 利用サービスとポイント
  • サーバー、ネットワークの動作はベストエフォートで、極力、コストを抑えたい。
  • フリーのOSを利用したい。
  • 最短でリソースを用意したい。
  • コンピュートリソース:コンピュートクラス(CPU・メモリー)およびストレージクラス(ディスク)でStandardを利用
  • インターネット接続:10 Mbpsベストエフォートを利用
  • プライベートカタログ:プライベートカタログを使用してCentOSをアップロード
  • 最短5営業日で準備可能

社内のファイルサーバーを構築する場合
必要な機能・要望 利用サービスとポイント
  • Arcstar Universal Oneサービス(弊社VPNサービス)とダイレクトで利用したい。
  • サーバーごとにディスクの書き込み頻度や要求速度などを変更したい。
  • インターネット接続:利用しない
  • VPN接続:利用
  • コンピュートリソース:サーバーごとにコンピュートリソースプールを分けて利用(ディスク性能としてStandard、Premiumを使用するコンピュートリソースプールを使い分ける)

新たにECサイトを構築する場合
必要な機能・要望 利用サービスとポイント
  • サーバーへの通信の負荷分散をきちんと行いたい。
  • リアルタイムにリソースを制御したい。
  • インターネット帯域をきちんと確保したい。
  • 利用に合わせて、リソースの性能を上げたい。
  • vロードバランサー:利用(サーバーアクセスを負荷分散)
  • インターネット接続:帯域確保タイプを利用
  • カスタマーポータルのパフォーマンス統計レポートを確認し、リアルタイムでリソース追加

複数のシステムをまとめてクラウド化する場合
必要な機能・要望 利用サービスとポイント
  • 複数のシステムに分かれるため、ネットワークセグメントを分けたい。
  • 多くのサーバーを管理することになるため、運用を楽にしたい。
  • サーバーセグメント:サーバーセグメントを追加して、複雑なネットワークを構築
  • コンピュートリソース:システムごとにコンピュートリソースプールを分けて管理

データI/Oへの性能を求められるアプリケーションサーバーをアウトソースする場合
必要な機能・要望 利用サービスとポイント
  • ディスクI/Oを確実に確保したい。
  • 物理的にほかの契約者と同じサーバーへの収容が認められないため、専用の物理サーバー上でクラウドを利用したい。
  • コンピュートリソース(専用機器):クラウド基盤のサーバー装置、ストレージ装置をお客様専用の物理筐体内の物理サーバーで利用

セキュリティポリシー上、他の企業を同一ハードウェアに実装できない基盤をアウトソースする場合
必要な機能・要望 利用サービスとポイント
  • ディスクI/Oを確実に確保したい。
  • 物理的にほかの契約者と同じサーバーへの収容が認められないため、専用の物理サーバー上でクラウドを利用したい。
  • コンピュートリソース(専用機器):クラウド基盤のサーバー装置、ストレージ装置をお客様専用の物理筐体内の物理サーバーで利用

BCPを実現する場合
必要な機能・要望 利用サービスとポイント
  • 自社にデータを置くのではなく、堅牢なデータセンターにシステムを預けたい。
  • 海外へデータをバックアップしたい。
  • Enterprise Cloud サービスでは、利用するサービスによらず、通信事業者ならではの堅牢なデータセンター内にクラウド基盤が構築されています。
  • グローバルファイルストレージ(グローバルデータバックアップ):重要データを海外にリアルタイムで遠隔地保管